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変わる社会•変わる働き方•子供たちの未来①」

メルク英語教室の林英美です。


今日は、子どもたちの進路や将来を考えるうえで、私たち大人も知っておきたい「これからの仕事のかたち」についてお話しします。


テクノロジーの発展や社会構造の変化により、「働くことの意味」や「働き方のスタイル」は、今まさに大きく変わろうとしています。


従来の働き方が変わっている
従来の働き方が変わっている


■ これからの時代、「働く=会社で8時間」ではない?

これまでのように「朝から夕方まで会社で働く」というスタイルは、今も社会の大事な基盤です。しかし同時に、次のような働き方が広がりつつあります:


  • 週3日だけ働く正社員制度

  • 時間や場所にとらわれないリモートワーク

  • 一つの企業に属さず、複数のプロジェクトに関わる“フリーランス”

  • 自分の知識や経験をオンラインで提供する個人の発信型キャリア

子どもたちが大人になる頃には、長時間働く=成果が大きい」という考え方は、今ほど一般的ではなくなる可能性があります。

技術革新で働き方は変わってきている
技術革新で働き方は変わってきている

■ 社会から求められ続ける仕事


たとえば以下のような仕事は、これからも「人と人とのつながり」や「現場での判断・対応力」が求められるため、今後も重要性が高いと考えられています:


  • 医師・看護師・介護士などの医療・福祉分野

  • 保育士・教員などの教育・子育て支援分野

  • 建築・土木・インフラ管理などの社会基盤を支える仕事

  • 農業・漁業・林業などの一次産業

  • サービス業・接客業などの対人コミュニケーションが中心の職種


これらの仕事には、人の感情や状況に応じた柔軟な対応が求められ、AIや機械では代替が難しい領域です。


手に職がある人の価値は高い
手に職がある人の価値は高い

■ 新しく生まれる仕事・伸びていく分野



一方で、これからますます需要が高まる新しい分野もあります:


  • AI・ロボット開発、データ分析などのテクノロジー系職種

  • 環境・再生可能エネルギー・循環型社会を支えるサステナビリティ関連職

  • SNSや動画プラットフォームを活用した情報発信やメディア制作

  • 心のケアやキャリア支援などの個人サポート系専門職

  • グローバルに活躍できる多言語・異文化理解力を活かした職種


これらの仕事は、テクノロジーを使いこなしながら「自分の強みや発想力」を活かすことが求められます。





■ そして、少しずつ形を変えていく(または減少する)かもしれない仕事



逆に、以下のような仕事は今後自動化が進むことで、働き方が大きく変わる、または縮小していく可能性もあります:


  • 単純作業中心の工場ライン作業

  • データ入力や定型処理中心の事務職

  • 駅の切符売り場や有人レジ業務などの一部接客業

  • タクシーや運送などの一部運転業務(自動運転の影響)

  • 一部の電話応対業務(AIによる音声対応の普及


人でなくとも仕事を機械が出来る分野
人でなくとも仕事を機械が出来る分野

これらは「なくなる」というより、「人の手を必要としない形」に進化していくと考えられています。そのため、同じ業種でも「人にしかできない工夫」や「創造的な要素」を持つことが、ますます大切になっていきます。




■ 子どもたちの進路選びで大切にしたい視点



進学や就職を考える際、「安定している職業」や「収入が多い職種」という見方はこれまで一般的でした。でもこれからの時代に大切なのは、


  • 変化に柔軟に対応できる力

  • 自分の強みを活かして価値を生み出す力

  • 一つの道にこだわらず、新たな選択肢を切り拓く力

です。

企画力、問題発見能力、多角性、柔軟性
企画力、問題発見能力、多角性、柔軟性

これからの社会では、「どこに就職するか」ではなく、「どんな社会をつくりたいか」どんな形で関わっていきたいか」を軸に進路を考える視点が、子どもたちを支える力になります。



■ 最後に:私たちにできること

子供たちが大きくなる頃は、世の中は私たちの想像もできないものが台頭してくるかも知れません。しかしながら、日本の教育におけるデジタルインフラ整備は、近隣諸国と比較しても遅れをとっています。


出典: 2025年5月23日 日本経済新聞


これからを生きる子供たちにとって、私たち大人ができることは、子どもたちに“正解”を与えることではありません。

その代わりに、「変わることを前提とした生き方」を一緒に考え、支えることです。


「どんな仕事、生き方がある?」

「世の中はどんな風に変わっていくと思う?」

「自分はどんなふうに社会と関わっていきたい?」


そうした問いを、日々の会話の中で少しずつ重ねていけると素敵ですね。

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