この記事は、ケアレスミスの多いお子さんと一緒によんでみることをお勧めします。

これを読んでいる皆さん、ケアレスミス(うっかりミス)はなぜ起こると思いますか?
ケアレスミスは交通事故のようなものです。
ミスをしたくてしているわけではありません。
「ついうっかり脇見をしてしまって…」
これと同じことがケアレスミスに関しても起こっているのです。
交通事故が起きるのと同様に、
「ちょっとぐらい大丈夫でしょ。」
と、高をくくって結局テストで大事故に至る経験、みなさんもありますよね?(笑)
口を酸っぱく「見直ししなさい」と言っても意味はない
親や先生が、ケアレスミスの対処法として、口を酸っぱくして「見直ししなさい」と言います。
それでもケアレスミスはなくなりません。
なぜでしょうか?
それは、「何に気をつけて見直しをすればいいのか」、見直しの『具体的な指示』がないからです。
では、ケアレスミスのパターンに分類して見直しのポイントをご紹介していきます。
ケアレスミスあるある(1)試験問題の指示に従っていない
記号で答えなさい → 単語で答えてしまった!
誤っているものを選びなさい → あっているものを選んでしまった!
本文から抜き取りなさい → 自分の言葉で書いてしまった!
単位を書き忘れた!

このような場合、指摘すると「ああ、わかってるわかってる」なんて言うものです。
わかっていたらミスはしません!
そんなときは、パターンを認識させることからスタートしましょう。
「記号で選ぶところを記述しがちだから見直さなきゃ。」
「ちゃんと誤っているものを選んだか確認しよう。」
自分が陥りやすいミスがわかっていれば、具体的に何をどのように見直せば良いのかがわかります。
ケアレスミスあるある(2)書き写しを間違えている
解答欄には「あ」を選んでいるのに、なぜか解答欄に「え」と書いてあると言うことがよくあります。
あるいは、「ー11」のはずなのに字が乱れて「+1」になってしまう。
信じられないようなことが、意外とよく起こっています。
漢字のトメやハネ、送り仮名のミスもこれに当てはまるでしょう。

時間がなくて焦ってぐちゃぐちゃに書いてしまうと後が大変になる。
そうわかっていれば、時間がないなりに丁寧に、字が汚いなりに正確に書く意識が芽生えます。
ケアレスミスあるある(3)計算過程を端折って見直しできない状況にしてしまう

算数・数学でよく起こるのが、計算過程を焦って端折ってしまうということです。
割り算か掛け算かを、直感的に選択してしまう癖のある子も見られます。
途中経過がないと解答を見ているだけで、確認の仕様がありません!
それから、筆算の行が整っていなくて、後から見直しができないなんてことも!
これらのミスが目立つ場合は、算数の場合は計算過程をしっかり書く癖を身につけさせましょう。
普段の小テストや宿題でも、途中式を書かなければミスをするくらいの認識が必要です。
ケアレスミスを直すために
傾向が見えてきたところで、ケアレスミスを実際に起こさないためのトレーニング法をご紹介します。
(1)ケアレスミスポイントを覚えて、見直しに確保する時間を決めよう!
解答は記号で書くのか、単語で書くのか
〜ではないもの
すべて選ぶ
抜き取り
単位忘れ
マイナスの周辺文字
トメやハネ、送り仮名
〜こと/〜から(語尾)
自分がよく間違えることを、テスト問題が配られた瞬間に余白に書いてしまうのも手です。
頭では分かっていてもなかなかその通りにできないものです。
みえる化できる状態にしておくと、
「ああ、そうだった、単位を書き忘れていないか見直すんだった」となります。

解きっぱなしで終わるのではなく、必ずミスがないか、確認する時間を普段から確保しましょう。
そうすることで、大事な場面でも、常にミスを未然に防ぐためのチェック時間を用意するように心がけます。
また、指差し確認も有効です。
指示通りに答えたかな?と実際に指で追って確認するのです。
飛行機の整備士はネジの1つ1つを指差すと言いますから、やはり確実なんだと思います。
(2)計算スペースには補助線を引く

計算スペースには補助線を引く習慣を身につけましょう。
(1)の計算を書き込んだら線を引き、次に(2)の計算を書き込みます。
計算スペースを分けることで、書写違いを防ぐことができます。
(3)時間のプレッシャーをかける

ケアレスミスの言い訳の上位が「時間がなかった」です。
時間がないのは当然です。そしてみんな同じです。
普段から時間に追われて焦って取り組むトレーニングをする必要があると思います。
目標時間の8割の時間を制限時間にするくらいがちょうどいいでしょう。
タイムウォッチは常に置いておくようにしましょう。
(4)間違えた原因を突き止める
間違えた理由をすべてノートに書かせます。
これをやると、そもそも分かっていたのか分かっていなかったのかがわかるのでおすすめです。
理由に「気合いが足りなかった」「しっかり読んでいなかった」「横着した」
のような理解以前の取り組みの姿勢に関する言葉が出てきたら要注意です。
何も反省につながっていません。なぜそうなったのか、しっかりと記述していきましょう。
なぜ気合いが足りなかった? → 前日寝不足だったから。
ここまで振り返らないと次に繋がりません。
そのミスが起こった真の原因まで突き止めなくては意味がありません。
それでもケアレスミス対策ができない時は?
どうしてもケアレスミスが直らない場合があります。
それはケアレスミスではなく、根本的な理解不足かもしれません。
それでも、学校の勉強はどんどん先に進んでしまいますね。
そんな場合は、一度立ち止まってお子さんのペースでやり直し学習の機会を設けてください。
ご家庭でサポートが難しい場合は、学校の先生や民間教室に相談してみてください。
最後に・・・
ケアレスミスは、具体的な指示がないがために起こってしまう現象です!
子供ごとのケアレスミスのパターンを知って、なぜケアレスミスをしてしまうのか確認しましょう。
その対策を日々の学習の中で習慣化していくことが非常に重要です。
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