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アートを活用した英語のレッスン

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、大学生を対象としたエッセイライティングの授業で、大変面白い内容の発表がありました。


学生自身が芸術作品だと思うものを一つ選び、その作品が美しいとされる評価基準を3つ選んで、解説しながら書くという課題でした。


学生たちの選んだ作品の中には、世界でよく知られている画家たちによる絵画作品が多くありましたが、それ以外にもインスタレーション作品、アニメ映画のポスター、バレエ、ポップアート作品、建造物、彫刻などあらゆるジャンルの芸術作品に対する批評がありました。


学生たち独自の視点が芸術作品に向けられていて、この課題を通じて各学生たちについて少し知ることが出来るきっかけになりました。

 

例えば、東山魁夷の「道」に対する美の視点は、若者たちが感じている未来への不安、その先にある未知なものに対する期待などが盛り込まれていて、とても爽やかでありながらも揺れ動く青年の心理を感じ取れたものでした。


東山魁夷「道」 




レオナルドダビンチ「最後の晩餐」


なぜか複数の学生たちが分析していたのが、ダビンチの「最後の晩餐」です。絵の構図に対して批評をしている学生もいましたし、一服の絵に描かれている人物たちの内面がいかに反映されているかを解説していた学生もいました。また、人間の欲望について解釈をしていたものもあり、面白かったです。




ジブリアニメや新海誠作品のグラフィックデザインの美しさについて、説明をしてくれた学生たちは、特に色使いの斬新さについての説明が納得のいくもので、新たな審美眼を教わった気がします。


画像はスタジオジブリ公式サイトより引用 (https://www.ghibli.jp/works/karigurashi/)



腕のない彫刻作品「ミロのビーナス」は、その腕がないことによって見る側の想像力を掻き立てるばかりでなく、見る側の見る角度によって、立体的芸術の見え方が全く異なること、また失われた腕を頭の中で復元することで、それぞれの「ミロのビーナス」が出来上がる、不完全さの美学があることを、学生の発表から教わりました。


画像はWikipedicaより引用 (https://en.wikipedia.org/wiki/Venus_de_Milo)


英語による発表ですが、学生たちの外国語への対応能力の高さにも驚きました。


大人になっていく学生たちのみずみずしい視点に、大変刺激された発表となりました。とてもいい課題を提示できなような気がします。

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